海の失明の原因は、遺伝でした。
最初に異変を言われたのは、1年くらい前。
狂犬病ワクチンのときでした。
触診をしながら先生がひと言。
「白内障の初期ですね」
海はそのとき12歳。
年齢も年齢だし、まぁ仕方ないのかな。そんな気持ちでした。
それから半年後。
海がやたら壁にぶつかるようになりました。
さすがに気になって、別の先生にも診てもらうことに。
診断は、老眼+白内障。
たしかに両目はうっすら白い。
「あぁ、これでも見えないんだなぁ」
そんなことを思いました。
さらに半年後の冬。海は13歳。
老眼がどこまで進んだのか、院長先生に診てもらいました。
そして言われたのが、
水晶体そのものが変形していること。
もう何も見えていないこと。
原因は遺伝的要因が強いので、治療法はないということ。
正直、覚悟はしていました。
壁にぶつかる回数を見ていれば、なんとなく分かります。
それでも一瞬だけ、
目薬とかで進行を遅らせられたりしないかな。
そんな甘い考えが浮かんだのも、本音です。
今の海は、家の中ならなんとなく分かっています。
家具の位置も、トイレの場所も。
でも外は未知の世界。
歩くことはできません。
外へ連れて行くときは、抱っこ移動です。
それでも、苦ではありません。
海はまだ生きている。
それが、一番大事なことだから。

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