PCがもたつく。
さっきまで普通に動いていたのに、
なぜか急に反応が遅い。
ブラウザを開くのも一拍遅れるし、
Gmailも起動しない。
エラーが出るわけでもなく、
ただ全体的に機嫌が悪い。
こういう時、
Windows初心者は原因を探し始める。
検索して、
フォーラムを開いて、
設定をいじって、
いつの間にか本題から遠ざかっている。
でもWindowsと長く付き合っていると、
こういう状態はだいたい察しがつく。
エラーコードを見た瞬間、
「あ、これは深追いしなくていいやつだ」
と分かるようになる。
理由を突き止めることより、
早く元の状態に戻すことの方が大事だ。
だから、やることはひとつ。
再起動。
あっさりしているけれど、
これが一番確実で、一番早い。
再起動後のWindowsは、
さっきまでの不機嫌が嘘のように消えている。
Gmailは普通に起動し、
さっきまで重かった動作も嘘みたいに軽い。
この瞬間、
「やっぱりな」と思う。
Windowsはトラブルが多いんじゃない。
たまに拗ねているだけだ。
構いすぎると面倒になるけれど、
放っておくと余計に動かなくなる。
ちょっと距離を取って、
一度リセットしてやると、
また何事もなかった顔で働き始める。
この感覚は、
長く使ってきた人にしか分からないかもしれない。
エラーを恐れなくなり、
完璧な原因究明よりも、
現実的な解決を選ぶようになる。
今日も私は、
再起動という一言で
Windowsと折り合いをつけた。
相棒としては、
これくらい雑な付き合い方がちょうどいい。

コメント